自分が想定した設定で結果を出せたときに、
開発者ならではのやりがいがある。
自分が想定した設定で
結果を出せたときに、
開発者ならではの
やりがいがある。
2013年入社
新居浜工業高等専門学校卒
開発者として一番嬉しいのは、商品化が決まった時。
私が開発を担当するTP(トータル・プロダクツ)分野は幅広く、メディカル分野やコスメ分野もあれば、農業分野もあります。ホームセンターで黒いポットに入った苗が販売されているのを見たことありませんか? 最近、その育苗ポットの案件に関わり、生分解性素材を使用した不織布を開発しました。そのまま土に埋めて使えるという優れモノです。
開発者として一番嬉しいのは、なんといっても実際に商品化が決まったときです。特に育苗ポットは耐候試験が必要で、その評価だけでも1年かかりました。苗を育苗ポットごと畑に植え付けて、作物の成長に合わせて土中で分解していく商品ですが、あまりに早く劣化してしまうと畑に植え付ける前に壊れてしまいます。試作や試験に時間がかかる案件は少なくないだけに、商品化の決定ほど嬉しいことはありません。
ハンドサンプルで目標をクリアできる設計条件を掴む。
3年目に一人で初めて開発を担当した素材に、保冷剤の表面に貼る結露防止用の不織布があります。この開発で大変だったのは、フィルムに印刷された商品名が見えすぎてはいけないし、読めなくてもいけないという絶妙な要求事項があったことです。
設計条件を掴むために、最初にA4サイズでハンドサンプルを作ります。繊維を薄く均等に並べ、接着剤でくっつけてシートを作るのですが、シートが厚すぎると印刷が見えなくってしまいます。かといって、薄いと繊維の偏りやシワができ、吸水性も下がってしまって結露を防止できません。そこで何度も繊維の構成や量を変え、接着剤の比率も微調整し、目標をクリアできる条件を確定。その後、生産設備での試作を経て、お客様にご満足いただくものができました。今でも取引が続く安定した商品です。自分の想定した設計で結果を出す。そこに開発者としてのやりがいを感じています。
新しいテーマを見つけてシンワから発信!
今でも不織布には私の知らない用途がたくさんあって、「こんなところにも使われている!」と発見があります。不織布の新しい市場や開発テーマはきっとまだまだあるはずです。今は、お客様からの問いかけから取り組みテーマを決めることが多いのですが、新しいテーマを自分たちで見つけてチャレンジし、シンワから発信していくことを目標としています。そのためには、得意分野だけに絞らず、新しい分野にも視野を広げて、いろいろなことにたくさんチャレンジしていきたいと思っています。