01不織布って何?
織らない布、
それが不織布です。
繊維を「からめて・結合」
させて作ります。
皆さん、「不織布」って聞いたことありますか?聞いたことのある人は多いと思いますが、どんな素材かってことまで知っている人は案外少ないのではないでしょうか。不織布とは「紙」と「布」のちょうど中間にあるような素材で、紙のように漉(す)くのではなく、かといって布のように織るのでもなく、いわば繊維を「からめて・結合」させたような素材です。不織布は「織らない布」と書きますが、まさにその言葉通りの素材なのです。この「からめて・結合」の部分にとても高い技術力が必要になるのです。
実際の不織布の表面です。これは着色された「不織布ふきん」でレストランなどの現場で数多く使われています。
上記イラストのように、繊維はからまりながら結合(接着)されています。(接着部分をわかりやすくするため黄色で描いています)
02何に使われているの?
生活や産業の
いろいろなシーンで
大活躍しています。
この不織布を使った商品は、私たちの身の回りにとてもたくさんあります。フードコートやレストランでテーブルをサッと拭く不織布ふきんや、医療用マスクやおむつなど、実は全部不織布を使った商品なのです。女性であれば、フェイスマスクなども馴染み深いかもしれませんね。下の写真は、品質に厳しい食品業界の現場で使われる、シンワが製造・加工した不織布商品の一例です。とにかく不織布は、生活や産業のいろいろなシーンで大活躍しているんです。
サッと汚れを拭き取る
「カウンタークロス」
食品工場で活躍する
「キャップ」
ごはんの美味しさを守る
「ライスガード」
食材の余分な水分を吸い取る
「ドリップシート」
03どのように作るの?
高品質な
シンワの不織布は、
大きな製造ラインから
生まれます。
では、不織布という素材をどのように作るか。実は、これがとってもむずかしいのです。繊維が均一にからまっていて、接しているところがしっかり結合されていることが重要で、それが品質を左右します。もちろん、シンワの不織布は業界屈指の高品質!その高品質な不織布を生み出す製造ラインを簡単に解説したのが下の図です。投入された原料がいろいろな工程を経て、不織布の原反(ロール状に巻かれたもの)になります。この製造ラインは、新幹線の2、3両分くらいの長さがあって、しかも巨大。この製造ラインから、さまざまな種類の不織布が生み出されていくのです。
04不織布の種類って?
シンワには
多彩なニーズに応えられる
6つの不織布製造技術が
あります。
不織布は色々な商品になって私たちの身の回りにありますが、求められる性質や機能はそれぞれ異なります。
厚さやサイズ、強さ、さらに吸水性や保湿性、通気性など、商品によってとても細かくニーズが違います。
そうしたニーズにしっかりと応えていくために、シンワでは6つの不織布製造技術を確立しています。
6つそれぞれ不織布の製造方法が異なっていて、それぞれ不織布の呼び方も異なっています。
下の図はシンワが製造している6つの不織布の製法の特徴と、それぞれの不織布の呼び方です。
シンワではこの6種類の高品質な不織布をそれぞれのニーズに合わせて提供しています。
レジンボンド不織布
水系接着剤を使って繊維を結合します。
サーマルボンド不織布
繊維を熱で融かして結合します。
スパンレース不織布
高圧水流で繊維を絡ませます。
スパンボンド不織布
熱溶融したポリマーを押し出して細い繊維を作り融着させます。
ナノファイバー不織布
ポリマー溶液に電圧を印加し極細の繊維を作ります。
メルトブローン不織布
熱溶融したポリマーを高温の熱風で吹き飛ばし、微細な繊維を作ります。