不織布とは

紙とも違う、布とも違う、
不織布って一体どんな素材なの?
そんな不織布についての疑問を
集めて解説します!
名付けて「早わかり不織布講座」。
ぜひご一読ください。

不織布って何?

織らない布、それが不織布です。繊維を「からめて・結合」させて作ります

皆さん、「不織布」って聞いたことありますか? 聞いたことのある人は多いと思いますが、どんな素材かってことまで知っている人は案外少ないのではないでしょうか。不織布は「紙」と「布」のちょうど中間にあるような素材で、紙のように漉(す)くのではなく、かといって布のように織るのでもなく、いわば繊維を「からめて・結合」させたような素材です。不織布は、織らない布、と書きますが、まさにその言葉通りの素材なのです。この「からめて・結合」の部分にとても高い技術力が必要になるのです。

実際の不織布の表面です。これは着色された「不織布ふきん」でレストランなどの現場で数多く使われています。

上記イラストのように、繊維はからまりながら結合(接着)されています。(接着部分をわかりやすくするため黄色で描いています)

何に使われているの?

生活や産業のいろいろなシーンで大活躍しています

不織布って名前は、漢字だとわかりやすいのですが、音で聞くと「腐食布」って聞こえて、なんだかなーって思ってた人も10人中1人くらいはいるかもしれません。違いますよ〜。さて、この不織布を使った商品は、身の回りにとてもたくさんあります。フードコートやレストランで、テーブルをサッと拭く不織布ふきんとか、コーヒーフィルターとか、お茶のパックとか、実は全部不織布を使った商品なのです。女性であれば、フェイスマスクなども馴染み深いかも。下の写真は、品質に厳しい食品業界の現場で使われる、シンワが製造・加工した不織布商品の一例です。とにかく不織布は、生活や産業のいろいろなシーンで大活躍している素材です。

サッと汚れを拭き取る「カウンタークロス」
食品工場で活躍する「キャップ」
ごはんの美味しさを守る「ライスガード」
食材の余分な水分を吸い取る「ドリップシート」

どのように作るの?

高品質なシンワの不織布は、巨大な製造ラインから生まれます

では、不織布という素材をどのように作るか。実は、これがとってもむずかしいのです。繊維が均一にからまっていて、接しているところがしっかり結合されていることが重要で、それが品質を左右します。もちろん、シンワの不織布は業界屈指の高品質! その高品質な不織布を生み出す製造ラインを簡単に解説したのが下の図です。投入された原料がいろいろな工程を経て、不織布の原反(ロール状に巻かれたもの)になります。この製造ラインは、新幹線の2、3両分くらいの長さがあって、しかも巨大。この製造ラインから、さまざまな種類の不織布が生み出されていくのです。

繊維の結合方法って?

多彩なニーズに応えられる5つの不織布製造技術があります。

不織布はいろいろな商品になって私たちの身の回りにありますが、求められる性質や機能は各々異なります。厚さやサイズ、強さ、さらに吸水性や保湿性、通気性など、商品によってとても細かくニーズが違うわけです。そうしたニーズにしっかり応えていくために、シンワでは5つの不織布製造技術を確立しています。下に簡単に解説をつけておきますが、はっきり言って、これは理解できないと思います。いや、むしろ理解できなくて当たり前です。今は、へぇーくらいの感想でよいと思います。ただ、きちんと憶えておいてほしいのは、シンワという不織布メーカーの技術力は高く、しかも5つの技術を持っている、ってこと。よろしくお願いします。

【レジンボンド不織布】
樹脂を使って繊維を結合します。
【サーマルボンド不織布】
繊維を熱で溶かして結合します。
【スパンレース不織布】
高圧水流で繊維を結合します。
【スパンボンド不織布】
原料から直接紡糸します。
【ナノファイバー不織布】
髪の毛の1,000分の1以下の繊維を作ります。